和田竜 原作の「村上海賊の娘」について

2016年11月7日(月)

 尾道市因島の「村上水軍」に関心があるので「村上海賊の娘」(著者:和田竜)を読んでみました。

  村上水軍は、瀬戸内海を支配した水軍でした。能島村上家・因島村上家・来島村上家の三家に分かれた。

 瀬戸内の村上海賊は、三島村上(能島村上、来島村上、因島村上)からなっています。

 その中で三島村上家の海賊の長となる能島の村上武吉の娘、景(キョウ)が、織田信長兵糧攻めされ、陥落寸前の大坂本願寺門徒衆を助けるべく、大活躍する物語でした。

 村上家に毛利家から織田信長に追い詰められ窮地に陥った本願寺門徒宗を救うため、物資を輸送して欲しいという依頼が来る。

 難波海(現在の大阪湾)を舞台に眞鍋海賊を中心とした、泉州軍船(織田方)と村上海賊の木津川合戦の物語。

 和歌山の雑賀党(鉄砲衆)の鈴木孫市を味方につけ孤軍奮闘する景だが、絶体絶命の窮地に陥った。そのとき景姫を救うため三島村上海賊衆が立ち上がる。(これが三島村上家の秘策「鬼手」と呼ばれている)

 一人の女を救出すべく、村上海賊が一丸となり、死兵となって織田方の軍船と戦う様は、アメリカの騎兵隊が救出に駆けつけるウエスタン活劇を思い起こしました。