苦しみを抜いてくれる「釘抜地蔵」へ行く

釘抜地蔵(くぎぬきじぞう)。正式名は石像寺(しゃくぞうじ)です。

京都西陣そばの京都市上京区千本通上立売上花車町に位置する小さなお寺です。

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アクセス

市バス 「千本上立売」下車 徒歩約3分

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本殿

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石像寺は弘法大師空海によって819年に創建されたお寺です。

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諸々の苦しみを抜き取ってくれるお地蔵様ということから、「苦抜地蔵」と呼ばれるようになりました。その後「くぬき」がなまり「くぎぬき」の名前で知られるようになりました。

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(五鈷杵)魔や厄を払う法具。自分が悪いことをしたことがここで悔い改められます。

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(この宝玉をさわり、願い事が成就するよう願う。)

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また釘抜地蔵と呼ばれるようになった由来として、別に伝説があります。 

室町時代にある商人が両手の痛みに悩まされ、様々な治療を行ないましたが、痛みは治まらず、苦しみを抜いてくれると評判のお地蔵様に7日間願掛けを行ないました。7日目の夜お地蔵様が夢の中に現れ、「この痛みはお前がわら人形に釘を打ち、人を呪った報いだ」と手の甲に刺さった恨みの釘を抜き、2本の釘を見せました。目覚めると両手の痛みが治っていました。急いで石像寺に行ってみると、お地蔵様の前に血のついた2本の釘がありました。商人はお地蔵様に感謝して、100日間お礼参りをしました。

それ以来、体や心の痛みの治癒に願掛けをする人が全国から絶えずに訪れるようになりました。

苦しみがなくなった人は、2本の八寸釘と釘抜きを貼り付けた絵馬を奉納する慣わしとなりました。

本堂の壁面には、苦しみから解放されたお礼の約1000枚の絵馬がぎっしりと奉納されており、ご利益の程が伺えます。

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(お礼の絵馬)

平日に行ったので観光客の姿も少なかったのか、地元の方が休憩所でのんびりしている雰囲気の中で、ゆっくりと参拝できました。